歯周病
歯周病は歯と歯ぐきの間にプラーク(歯垢)が蓄積することで、細菌が繁殖して歯ぐきに炎症を起こし、さらに歯を支えている骨(歯槽骨)が侵される病気です。成人の90%以上に歯周病がみられるとの報告があります。
歯肉が炎症で腫れ上がると溝が深くなり、歯周ポケットを形成します。ポケットが3~5㎜のころまでなら完治が望めますが、それ以上に深くなってしまうと、元通りに完治することが難しくなるので、早期治療が重要となります。
近年、歯周病の原因菌が気道や血液を介して肺や全身にまわり、心臓病や動脈硬化、誤嚥性肺炎などの発症や糖尿病のコントロールへの悪影響、早産や低体重児出産などの一因となっていることが分かってきました。さらに、アルツハイマー型認知症の発症にも深く関与しているとの研究結果が報告されるなど、歯周病は単に口の中だけの病気ではなく、全身の健康に大いに関わる病気だと言えます。
歯周病を予防するためには、約3か月に1回は歯科クリニックなどを受診し、古くなった歯垢を除去することで、口腔内の細菌をリセットしてもらうことが非常に効果的です。また週に1回程度、歯間ブラシで歯の大掃除をすることも効果的です。歯周病を予防して、健康寿命を延ばしましょう。