ストレッチ
腰痛や肩こりが若者にまで急速に増えている背景には、運動不足と緊張の多い生活環境があり、これが筋肉を異常に収縮させて、一種の慢性疲労状態をもたらしています。このため、筋肉を伸ばすことを目的としたストレッチは、その予防と回復に極めて効果的です。さらに、筋肉を伸ばすだけではなく、関節の可動域を広げるようなストレッチもケガの予防に効果があります。ストレッチには次のような種類があります。
①スタティックストレッチ
反動や弾みをつけずに、ゆっくりと筋肉を伸ばす静的なストレッチです。運動初心者や高齢者でも安全に行うことができます。また、このスタティックストレッチには筋肉を弛緩させる以外にも、心拍数を下げてリラックスさせる効果もあるため、一般的には運動前より運動後にクーリングダウンとして行う方がよいとされています。
②ダイナミックストレッチ
腕や足などを動かして関節周りの筋肉をほぐし、関節の可動域を広げる動的なストレッチです。筋肉の伸縮性が悪くなると関節の可動域が制限されるため、運動前にダイナミックストレッチを行うことによって、関節周囲の筋肉の動きを潤滑にし、ケガの予防につながります。
③バリスティックストレッチ
動的ストレッチの一種で、反動を使ったストレッチであり、ラジオ体操がこれに当たります。
私はセラピストとして、気持ちのいいストレッチを目指しています。お客様を完全にリラックスした状態に持っていき、効果的なストレッチをかけることが大切です。筋肉を圧したり揉んだり、関節を動かしたりした後に、最後にストレッチをかけて、凝り固まった筋肉に多角的にアプローチすることで、筋肉を確実にほぐすことができます。