人生100年時代 最強の健康投資

健康管理士一般指導員による投資指南

一次予防と二次予防

 

健康を確保するためには、病気を予防する考え方が大切です。予防には、一次予防から三次予防までありますが、この中の三次予防は、病気や障害にかかった後の対策のことであり、予防というよりも治療という側面が大きいです。現在比較的健康な私たちが行うべき予防は、一次予防と二次予防ということになります。

 

一次予防とは健康的な生活習慣づくりを行って、生活習慣病を予防することであり、具体的には、食生活の改善、適度な運動、禁煙、予防接種、マッサージなどが挙げられます。二次予防とは病気の早期発見であり、具体的には、健康診断、人間ドック、がん検診などが挙げられます。

一次予防だけやって、二次予防をやらずに命を落としてしまった俳優がいます。2015年に亡くなった今井雅之さん。彼は陸上自衛隊上がりで体力には自信があり、毎朝のようにジョギングもしていました。自分が病気になるはずがないと、健康診断などは受けていなかったようです。しかし、彼はがんに侵されていました。どんなに完璧に一次予防しても、検診などの二次予防を怠ってはいけないのです。早期発見できていれば、彼の体力を考えると、命を落とすことはなかったかもしれません。

 

また二次予防だけやって、一次予防をやらないというのも危険です。病気の根本原因を除去していないからです。毎年人間ドックを受けているから大丈夫と、生活習慣を改めずにいると、病気の芽は静かに成長していきます。人間ドックも100%早期発見できるものではありませんし、病気になりにくい体にする努力を怠ってはいけないのです。

 

確率論になってしまいますが、一次予防と二次予防をしっかりと行っていれば、病気になる確率はかなり下げられます。絶対病気にならないようにすることはできませんが、確率を下げることはできますので、みなさんも一次予防と二次予防、すなわち生活習慣の見直しと検診をセットで実行しましょう。